皆さん、おはようございます。今日も一日、安全に作業を進めていきましょう。
さて、今日は皆さんに、移動式クレーンを使った作業中に起きた、ある痛ましい事故についてお話ししたいと思います。この事故では、トラッククレーンを使って鉄骨を荷台から降ろす作業中に、作業員の方が亡くなってしまいました。
原因はいくつかあります。まず、クレーンの転倒を防ぐためのアウトリガーが最大まで張り出されていませんでした。そのためクレーンが安定を失って転倒し、荷台に残っていた鉄骨が滑り落ちてきたのです。この鉄骨が、近くにあった別の鉄骨との間に作業員の方を挟んでしまいました。また、作業前に適切なリスクアセスメントや作業計画の作成、そして当日の作業に関する打ち合わせも行われていなかったことが分かっています 。
このような事故を防ぐために、私たちにできることがあります。まず、クレーン作業を行う際は、必ず
アウトリガーを最大まで張り出すことを徹底してください 。そして、作業を始める前に、必ず
指差し呼称で確認を怠らないようにしましょう 。また、吊り上げる荷物の重さがクレーンの定格荷重を超えていないかを必ず確認し、無理な作業は絶対に行わないでください 。そして何より、作業計画を共有し、KY活動やリスクアセスメントといった
必要な安全活動を、作業開始前に行うことが大切です 。
大切なのは、一つひとつの安全対策を「面倒だ」と思わず、確実に行動に移すことです。私たちの命を守るため、そして家族の待つ家に無事に帰るために、全員で安全意識を高めていきましょう。今日も一日、ご安全に!
引用・参考文献
○ 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」労働災害事例:移動式クレーンの荷台から鉄骨を降ろす作業中、被災者が荷台から滑り落ちてきた鉄骨と近くにあった鉄骨の間にはさまれ死亡した