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安全行動を習慣化する

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BB(behavior-based)Safetyコンサルタントのえーこーです。

 行動分析学的なアプローチを用いて、意識した安全行動を習慣化(無意識化)し、労働災害を防止しようとい考えています。

安全行動とは

 安全行動とは、自分や他人の身体的・精神的な健康を守るためにとるべき行動のことです。

 例えば、作業ルールを守る、危険な場所や物に近づかない、ストレスを適切に管理するなどが挙げられます。安全行動は、事故やトラブルを防ぐだけでなく、仕事や生活の質を豊かにする効果もあると思います。

 しかし、安全行動を意識するだけでは、習慣化するのは難しいです。歯磨きが習慣化したように、意識をして何度も無意識で行動するまでの間、繰り返し行動することも必要です。

 また、人間は、自分の行動に対して即時的かつ頻繁にフィードバックを受けることで、その行動を強化する傾向があります。

 逆に、フィードバックが遅れたり、不規則だったりすると、その行動は弱化します。また、フィードバックの内容も重要です。ポジティブなフィードバック(称賛や報酬など)は、行動を増やす効果があります。ネガティブなフィードバック(罰や非難など)は、行動を減らす効果がありますが、同時にストレスや不満も引き起こします。

 では、どうすれば安全行動を習慣化できるでしょうか?

安全行動の習慣化

 ここで、行動分析学的なアプローチが役立ちます。行動分析学とは、人間の行動を科学的に分析し、変容させるための学問です。行動分析学では、人間の行動は以下の3つの要素から成り立っていると考えます。

  • A(Antecedent):前置き条件。行動の前に起こる刺激や状況。
  • B(Behavior):行動。目に見えるか見えないかに関わらず、測定可能な活動。
  • C(Consequence):結果。行動の後に起こる刺激や状況。

 この3つの要素は相互に影響し合い、人間の行動を形成しています。したがって、安全行動を習慣化するためには、この3つの要素を操作する必要があります。

 具体的には、

  • A(前置き条件):安全行動を促すような刺激や状況を作る。例えば、安全に関するポスターやマニュアルを目につくところに置く、安全装備や道具を用意する、安全に関する目標や計画を立てるなど。
  • B(行動):安全行動を実際にとる。例えば、ヘルメットやマスク、墜落制止用器具を着用する、信号や標識に従う、適度な休憩を取るなど。
  • C(結果):安全行動に対してポジティブなフィードバックを与える。例えば、自分や他人から称賛や感謝を受ける、報酬やインセンティブを得る、安心感や満足感を味わうなど。

 このようにして、安全行動が強化されれば、習慣化される可能性が高まります。もちろん、個人差や環境差もありますので、一概には言えませんが、行動分析学的なアプローチは、安全行動を習慣化するための有効な方法の一つと言えるでしょう。

 安全行動は、自分や家族、職場の仲間の幸せのために必要な行動です。行動分析学的なアプローチを取り入れて、安全行動の習慣化にチャレンジしましょう。