建設現場朝礼スピーチ:中毒災害防止について
皆さん、おはようございます!今日も一日、安全第一で行きましょう。
他現場での中毒災害事例
先日、別の現場で起きた中毒災害について紹介します。これは私たちにとって他人事じゃない事例だと思います。
橋梁の塗装剥離作業中に起きた事故です。作業員の方が電動ファン付きの呼吸用保護具をつけて、ベンジルアルコールを30~40%含む剥離剤を使っていました。
問題は作業環境にありました。真夏の午後、気温が高い日でした。作業場所は狭く、PCBや鉛の飛散防止で完全に隔離された空間。風通しは最悪です。
換気装置なし。有機ガスの濃度がどんどん上がる。その結果、作業員は意識を失って倒れてしまったんです。
しかも、一人作業だったため、発見が遅れてしまいました。
事故の原因を整理しましょう
- 換気不足:これが一番の問題でした
- 保護具の不適切な使用:暑さで息苦しくなり、保護具をずらした可能性
- 環境条件の軽視:夏場は有機溶剤の濃度が上がりやすい
- 単独作業:異常があっても気づく人がいない
私たちが気をつけること
換気は命綱です
狭い場所や密閉空間では、必ず強力な換気装置を使いましょう。新鮮な空気の確保は絶対条件です。
暑さ対策を怠るな
WBGT値(暑さ指数)が高い時の作業は基本的に避ける。どうしても必要な場合は、こまめな休憩を取ってください。暑さで頭が働かなくなれば、無意識に保護具を外してしまう危険があります。
必ず複数人で
危険作業の単独作業は禁止。監視者を配置して、お互いの体調をチェックし合いましょう。「大丈夫か?」この一言が命を救います。
最後に
体調の異変は、あなただけの問題じゃありません。周りの仲間にも危険が及びます。
少しでもおかしいと感じたら、遠慮なく作業を止めて報告してください。
今日も一日、声を掛け合って、全員で無事に家に帰りましょう。
ご安全に!
引用・参考文献
○ 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」労働災害事例:水系剥離剤を用いた橋梁塗装の剥離作業中の中毒