はじめに
職場でのハラスメントは年々問題視され、多くの企業が防止策を講じるようになっており、そこをお手伝いする業務をしたいと考えています。
しかし、「ハラスメント防止の支援」と聞いても、具体的に何をするのかイメージしづらいかもしれません。ハラスメントの種類や発生する背景を理解した上で、企業や職場でできる防止策や支援について紹介します。
職場でよく聞くハラスメントの種類
ハラスメントと一口に言っても、その種類は多岐にわたります。代表的なものを見ていきましょう。
✅ セクハラ(セクシュアルハラスメント)
性的な言動や不快な言葉、行動によるハラスメント。例えば、「女性だからお茶を入れるのは当たり前」といった発言もセクハラに該当することがあります。
✅ パワハラ(パワーハラスメント)
職場における立場や権力を利用した嫌がらせや過剰な叱責。例えば、人前で過度に叱りつける、仕事を過剰に振る・振らないといった行為が含まれます。
✅ マタハラ(マタニティハラスメント)・パタハラ(パタニティハラスメント)
妊娠・出産・育児に関する嫌がらせ。「育休を取るなら出世は無理」といった発言はマタハラに該当します。
✅ カスハラ(カスタマーハラスメント)
顧客や取引先からの理不尽なクレームや暴言など。従業員の心身の健康を脅かす問題となっています。
✅ モラハラ(モラルハラスメント)
精神的な嫌がらせや、無視、陰口、過剰な干渉など。職場の人間関係でトラブルが起きやすい原因の一つです。
このほかにも、エイハラ(年齢差別)、アルハラ(飲酒の強要)、ジェンハラ(性別役割の押し付け)など、多様なハラスメントが存在します。
なぜハラスメントが起こるのか?
職場でハラスメントが発生する背景には、さまざまな要因があります。
🔹 嫉妬や競争意識 – 他人の成功を妬み、意図的に嫌がらせをするケース。
🔹 過去の成功体験 – いじめや嫌がらせが「効果的だった」と考え、繰り返す人もいる。
🔹 ストレスのはけ口 – 上司や同僚に対する不満を別の相手にぶつけるケース。
🔹 コミュニケーション不足 – 相手の意図を誤解し、不要な対立が生まれることも。
特に「指導」と「ハラスメント」の境界が曖昧なことが問題になることが多いです。例えば、上司が仕事のミスを指摘しただけなのに、「ハラスメントだ」と訴えられるケースもあります。指導する側・される側の関係が悪化すると、こうしたトラブルが起こりやすくなります。
ハラスメント防止のためにできること
では、ハラスメントを防ぐためにどのような支援ができるのでしょうか?
1. ルールの明確化と周知
ハラスメントの定義を明確にし、社内で共有することが大切です。例えば、「業務上の適正な指導」と「パワハラ」の違いを明文化し、全社員に理解してもらうことで不要な誤解を防ぐことができます。
2. 相談窓口の設置
「どこに相談すればいいのか分からない」という状況をなくすため、社内に相談窓口を設置することが重要です。また、外部の専門機関と連携し、匿名でも相談できる環境を整えることも効果的です。
3. 研修やワークショップの実施
ハラスメントに関する教育を定期的に行い、上司・部下間の認識のズレを防ぐことが重要です。「ハラスメントだと思わなかった」といった言い訳を防ぐためにも、ケーススタディを交えた研修が有効です。
4. 組織文化の改善
ハラスメントが発生しにくい職場環境を作ることも大切です。例えば、社員同士の円滑なコミュニケーションを促すために、定期的な1on1ミーティングを導入するのも効果的です。
5. 加害者に対する適切な対応
ハラスメントが発生した際には、加害者への適切な対応を行うことも必要です。単に注意するだけでなく、再発防止のための指導や研修を行い、社内のルールに従って適切に処分することが求められます。
ハラスメントを防ぐことは企業の責任
職場でのハラスメント防止は、単に「トラブルを減らす」ためではなく、従業員が安心して働ける環境を作ることが目的です。企業にとっても、ハラスメントの放置は生産性の低下や優秀な人材の流出につながるため、大きなリスクとなります。
ハラスメントが発生してしまった場合は、「なかったこと」にせず、適切な対応を取ることが何より重要です。「誰にも相談できない」「会社が何もしてくれない」と従業員が感じる環境では、職場のモラルが低下し、さらに問題が深刻化してしまいます。
まとめ
✔ 職場にはさまざまなハラスメントが存在する(セクハラ・パワハラ・モラハラなど)
✔ ハラスメントは、嫉妬・ストレス・誤解・コミュニケーション不足などが原因で発生しやすい
✔ ハラスメントを防ぐためには、ルールの明確化・相談窓口の設置・研修の実施が有効
✔ ハラスメントが発生した場合、適切な対応を取ることが企業の責任
ハラスメントの防止には、「個人の意識」だけでなく、「組織としての取り組み」が必要不可欠です。一人ひとりが安心して働ける職場を目指して、企業・従業員が一体となって取り組むお手伝いをしようと思っています。