建設現場朝礼スピーチ – 硫化水素中毒災害を教訓に
おはようございます
皆さん、おはようございます。
今日も現場に来てくれてありがとう。さあ、今日も気を引き締めていきましょう。
先日起きた災害について
実は先日、他の現場で残念な事故が起きてしまいました。
新幹線ホームの舗装修繕作業中のことです。
作業員の方がアスファルト舗装の打ち換え作業をしていました。舗装合材をガスバーナーで加熱しながら混ぜる作業です。その時、アスファルトから発生した硫化水素を吸い込んでしまったんです。
幸い、被災された方は入院治療後に回復されて、翌日には退院できました。
でも、硫化水素中毒という重大な災害だったんです。
なぜこんなことが起きたのか
皆さん、なぜこんな事故が起きてしまったと思いますか?
一番の原因は、舗装合材メーカーが提供したSDS、つまり安全データシートに問題がありました。
通常の施工時に硫化水素が発生することへの注意喚起が記載されていなかったんです。
作業する前に、この危険性を知ることができなかった。
これが事故につながってしまったわけです。
私たちができること
じゃあ、私たちはどうすればいいのか。
二度と同じような事故を起こさないために、現場でできることがあります。
まず、SDSの確認を徹底する
確かに、SDS提供者には化学物質の危険性をきちんと伝える責任があります。
でも、私たち現場でも、使う材料のSDSを事前にしっかり確認する。これが大事です。
「危険性が書かれていないから安全だ」じゃないんです。
熱を加える作業、混ぜる作業をする時は、常に「何か有害なものが出ないか?」と疑ってかかる。
このリスク感覚を持ち続けてください。
特に注意が必要な作業
有機溶剤を使う作業、加熱を伴う作業。
こういう時は、発生するガスの種類を特定しましょう。
そして必要に応じて、防毒マスクや換気措置といった安全対策を確実に実施する。
作業手順の徹底と、危険の予知。これを忘れないでください。
最後に
安全は誰かがやってくれるものじゃありません。
私たち一人ひとりが意識して、初めて守れるものです。
今日も互いに声を掛け合いながら、無事に作業を終えましょう。
それでは、安全確認ヨシ!
今日も一日、ご安全に!
引用・参考文献
○ 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」労働災害事例:新幹線ホームの舗装修繕作業中、硫化水素中毒となり入院