明日の建設現場の朝礼ネタ 5

アンゼンアンシン

建設現場朝礼スピーチ – トラック荷台からの転落災害防止

【土木工事向け】トラック荷台からの転落災害を防ぐために

皆さん、おはようございます。

今朝は、身近すぎて見落としがちな危険について話をさせてもらいます。それは、トラックの荷台からの転落です。

実は、陸上貨物運送業での労働災害を調べてみると、なんと7割もが荷物の積み下ろし中に起こっているんです¹。その中でも一番多いのが転落事故。これは決して他人事じゃありません。

私たちの土木現場を見てください。毎日、資材運搬のトラック、土砂を運ぶダンプが引っ切り無しに出入りしています。それも、舗装されたきれいな道路じゃない。でこぼこの不整地、雨が降ればぬかるんだ足場の悪い場所での作業が当たり前です。

こんな状況で荷台から乗り降りする時、足元がふらつくのは当然のことです。それなのに、急いでいると「えいやっ」と荷台から飛び降りてしまう。心当たりありませんか?

法律も変わりました。2023年10月から、2トン以上のトラックには昇降設備の設置が義務付けられています²。でも、設備があっても使わなければ意味がない。

「たかが50cm程度の高さだろう」と思うかもしれません。しかし、この「たかが50cm」が命取りになることがあるんです。打ち所が悪ければ、取り返しのつかない重大事故につながります。

現場に到着した時。現場から出発する時。荷台で作業する時。必ず昇降設備を使ってください。そして、足場の安全を目で見て、足で確かめてから行動する。これを習慣にしましょう。

一番怖いのは「自分は大丈夫」という気持ちです。ベテランほど、この罠にはまりやすい。

一人ひとりが基本ルールを守って、今日も無事故で家族の元に帰りましょう。


【建設工事向け】「荷台も高所」の意識で、墜落災害ゼロへ

皆さん、おはようございます。

今日は墜落・転落災害の話をします。特に、見落とされがちなトラック荷台作業の危険性についてです。

建設現場で一番多い災害は何だと思いますか?そうです、墜落・転落です³。足場からの転落、開口部への転落。これらには皆さん十分注意を払っているでしょう。

でも、トラックの荷台はどうでしょうか?

荷台も立派な「高所」なんです。2メートル近い高さがある大型トラックの荷台は、建設現場の高所作業と何ら変わりありません。

荷物の積み下ろしで忙しい時、ついついヘルメットのあご紐を緩めたり、外したりしていませんか?「ちょっとの間だから」「動きやすいから」という理由で。

厚生労働省の調査を見ると、荷役作業中の事故では、ヘルメットの不適切な着用が重篤な結果を招いたケースが数多く報告されています⁴。軽い怪我で済んだはずが、頭部外傷で意識不明になってしまった。そんな悲しい事故が実際に起きているんです。

それから、テールゲートリフターの話もしておきます。便利な機械ですが、操作には特別教育が必要になりました⁵。資格を持たない人が操作すれば、機械が凶器に変わってしまいます。

定められた手順を守る。有資格者が操作する。これは絶対に守ってください。

私たちの現場には、いろんな会社のトラックが出入りします。元請け、下請け関係なく、お互いに「荷台は高所だ」「ヘルメットは命綱だ」という意識を共有しましょう。

気づいたことがあれば、遠慮なく声をかけあう。それが安全な現場づくりの第一歩です。

今日も一日、安全作業でよろしくお願いします。


脚注

¹ 陸上貨物運送事業における労働災害の約7割が荷役作業中に発生
² 労働安全衛生規則の改正により、2023年10月1日から2トン以上のトラックに昇降設備設置が義務化
³ 建設業における労働災害の約3割が墜落・転落災害
⁴ 厚生労働省職場のあんぜんサイト「荷役作業における労働災害防止」
⁵ テールゲートリフターの操作業務に係る特別教育