建設現場朝礼 安全講話資料
【土木工事向け】転倒災害ワースト1の現実 – 甘く見てはいけない身近な危険
おはようございます、皆さん!
今朝は、ちょっと驚く話から始めさせてもらいます。労働災害で休業4日以上の怪我、一番多いのは何だと思いますか?
墜落?いえいえ、違うんです。実は「転倒」なんです1。
「え?転ぶだけでしょ?」なんて軽く考えちゃダメですよ。その考え方こそが一番危険なんです。
私たちの土木現場を見てください。建物の中とは全然違います。昨日の雨でぬかるんだ地面、掘削でできた段差、仮置きの資材。足元の危険がゴロゴロ転がってるじゃないですか。
私も30年近くこの仕事やってますけど、今でもヒヤッとすることありますよ。図面見ながら歩いてる時なんて特に危ない。頭が別のことに集中してると、足元なんて見えてないんです。
だから今日、皆さんにお願いしたいのは「歩行中の集中」
1. 歩く時は歩くことだけに集中する
当たり前の話ですけど、これが一番大事。考え事する時、図面確認する時は、必ず立ち止まって安全な場所でやってください。歩きながらの「ながら作業」は絶対にダメです。
2. 自分の作業場所だけじゃなく、通路の安全も守る
資材や工具は決められた場所へ。ちょっとした段差やぬかるみを見つけたら、自分で直すか仲間に声かけする。「誰かがやるだろう」じゃダメです。気づいた人が動く。これが基本です。
3. 靴の点検も忘れずに
滑り止めが効かない靴、破れた靴で現場に来てませんか?足元の装備も安全の一部です。毎朝チェックしてください。
転倒災害は、確かに身近で起こりやすい災害です。でも、だからこそ一人ひとりの注意で確実に防げるんです。
自分の足元、そして仲間の足元。みんなで守っていきましょう!
【建設工事向け】死亡災害3倍の衝撃 – これは他人事じゃない
皆さん、今から話すことは本当に深刻な話です。しっかり聞いてください。
東京の建設現場で、今年の死亡災害が去年の3倍に急増してるんです2。これを受けて東京労働局が異例の緊急要請を出しました。
「東京の話でしょ?」って思ってる人、それは大間違いです。これは日本の建設業界全体への警告なんです。
そして、その死亡災害の最大の原因は、昔も今も変わらず「墜落・転落」です。
なんでこんなに対策を叫んでるのに、事故が無くならないのか。それは私たちの心の中にある「慣れ」と「油断」が原因なんです。
皆さんも心当たりありませんか?
- 「いつもの足場だから大丈夫だろう」
- 「この程度の高さなら、ハーネスは面倒だな」
- 「フックをかける場所が遠いし、まあいいか」
この、ほんのちょっとした気の緩みが、あなたや仲間の命を奪うんです。
東京での災害急増、これは絶対に他人事じゃありません。明日、私たちの現場で同じことが起きるかもしれない。だから今日、改めて基本に戻りましょう。
絶対に守ってほしい3つの鉄則
1. 高さ2メートル以上では、フルハーネスを完全に使用する
「着けてます」じゃダメなんです。「フックをかける」までが安全帯です。面倒でも、遠くても、必ずフックをかけてください。
2. 安全な昇降設備を必ず使用する
足場の上り下りは階段を使ってください。梯子や足場材をよじ登るなんて、絶対にやめてください。「ちょっとだけ」が一番危険です。
3. 作業床の整理整頓を徹底する
足元の工具や資材が、バランス崩す原因になります。使ったらすぐ片付ける。これも安全対策の一つです。
最後に
「自分は大丈夫」って過信、今この場で捨ててください。
お互いに声をかけ合って、装備をチェックして、全員で無事に一日を終える。その強い気持ちで作業に臨んでください。
今日も一日、ご安全に!
脚注
- 厚生労働省. 「令和4年労働災害発生状況の分析等」
- 東京労働局. 「建設業における死亡災害の急増について(緊急要請)」. 東京労働局, 2025年8月.
- 厚生労働省. 「建設業における墜落・転落災害防止対策の推進について」