建設現場朝礼安全講話集
【土木工事向け】重機災害と土砂崩壊を防ぐために
皆さん、おはようございます!
今日は私たちの現場に潜む大きな危険、「重機」と「土砂崩壊」について話をさせていただきます。
なぜ今日この話をするのか
実は昨日、隣県の現場で起きた事故の報告書を読んでいました。バックホーが後進する際に作業員がひかれるという、本当に痛ましい事故でした。その時私は思ったんです。「明日は我が身かもしれない」と。
こういう事故って、決して他人事じゃないんですよ。私たちの現場でも同じような危険は毎日あります。
重機災害の本当の怖さ
重機による事故の原因を見てみると、大体こんなパターンです:
- 誘導員がいない、または配置が不適切
- 合図があいまいで、運転者に伝わらない
- 「いつものことだから大丈夫」という慣れと油断
皆さん、重機の運転席に座ったことはありますか?あそこから見える景色って、私たちが地上で見ているのと全然違うんです。死角だらけなんですよ。
土砂崩壊のリスク
そして土砂崩壊。これも本当に怖い災害です。
地山って生き物みたいなものです。雨が降れば水を含んで重くなる。乾燥すればひび割れる。前日は大丈夫だった場所でも、翌日には危険な状態になっていることがあります。
今日実践してほしいこと
重機作業での約束事
- 作業範囲内への立ち入りは絶対禁止
- 「ちょっとだけなら」は通用しません
- 誘導員の皆さんへ
- 運転者から確実に見える位置に立つ
- 大きな身振りで、はっきりとした合図を
- 運転者の皆さんへ
- 少しでも不安があれば作業を止める
- 周囲確認は何度でも
掘削作業での鉄則
- 作業前の地山確認
- 「なんか変だな」と思ったら、遠慮なく声に出す
- 基本ルールの徹底
- 勾配は絶対に守る
- 土留め支保工は手抜きしない
最後に
私がいつも皆さんにお願いしているのは、「自分だけは大丈夫」という考えを捨ててほしいということです。
ベテランの方ほど、この罠にはまりやすい。でも、事故に遭うのはベテランも新人も関係ありません。
今日も一日、お互いに声をかけ合って、全員が無事に家族の元へ帰りましょう。
よろしくお願いします!
【建設工事向け】墜落・転落災害ゼロを目指して
皆さん、おはようございます!
今日は建設現場で一番多い労働災害について話をします。それは「墜落・転落」災害です2。
最近起きた事故から学ぶ
先週、隣の県の現場で作業員の方が足場から転落し、命を落とすという事故がありました。高さは約3メートル。安全帯のフックをかけ忘れただけの、本当に小さなミスでした。
この話を聞いて、皆さんはどう思いますか?「たった3メートルで?」と思う人もいるかもしれません。
でも現実は違います。高さ2メートルでも、打ち所が悪ければ命に関わります。これが建設現場の怖さなんです。
私たちの現場を見回してみよう
今、皆さんがいるこの場所を見回してください。
- 足場はありませんか?
- 開口部はありませんか?
- ちょっとした段差はありませんか?
墜落の危険って、実は至る所にあるんです。
よくある「言い訳」とその危険性
現場でよく聞く言葉があります:
- 「面倒だから、ちょっとの間だけ」
- 「急いでいるから、今回だけは」
- 「ベテランだから大丈夫」
でも皆さん、事故に「ちょっとの間だけ」なんてありません。事故が起きる時は一瞬です。
今日から実践してほしいこと
安全帯の完璧な使用
- 高所作業では常時着用
- 移動中も、作業中も、常に安全帯を使う
- フルハーネス型の正しい使用
- 装着前の点検は必須
- フックは確実にかける
- 不安があれば先輩に確認を求める
足場と開口部の日常点検
- 作業前チェック
- 手すりにガタつきはないか
- 床板は正しく設置されているか
- みんなでチェック
- 一人で判断せず、複数の目で確認
- 異常を見つけたら、すぐに報告
私からのお願い
私がこの仕事を始めて30年以上になります。その間、本当にたくさんの事故を見てきました。
そのたびに思うのは、「もう少し注意していれば防げたのに」ということです。
皆さんには、私と同じような思いをしてほしくありません。そして何より、皆さん自身に怪我をしてほしくありません。
まとめ
今日も一日、基本中の基本である墜落防止対策を全員で徹底しましょう。
仲間が、そして皆さん自身が、無事に家族の元へ帰るために。
ご安全に!
引用・参考文献一覧
- 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」建設業における労働災害発生状況