リチウムイオン電池製造設備解体事故の教訓
皆さん、おはようございます!
今日は重要な話をさせていただきます。
先日、リチウムイオン二次電池の製造設備を解体する現場で、痛ましい爆発事故が発生しました。私たちも同じような危険と隣り合わせで仕事をしています。この事故から学べることは必ず学んで、絶対に同じ轍を踏まないようにしましょう。
事故の概要
何が起こったのか
この事故は、リチウムイオン電池の製造設備を撤去する作業中に起きました。
作業員の方がプラズマ溶断で設備を切断していたところ、突然大きな爆発が発生したのです。
設備の架台内部にメチルエチルケトンという引火性の液体が残っていました。これが溶断の火花に反応して爆発を起こしました。
その結果、作業員の方は爆風で3.2メートルも吹き飛ばされ、残念ながらお亡くなりになりました。
なぜこんなことが起きたのか
私が調べた限り、この事故には3つの大きな問題がありました。
1. 情報共有の完全な失敗 発注者は設備に危険性があることを知っていました。しかし、その情報が施工者側に全く伝わっていなかったのです。これは絶対にあってはならないことです。
2. 危険物質の見落とし 作業員の方は、設備内部に引火性液体が残っていることに気づきませんでした。見た目では分からなかったのでしょう。
3. 作業管理の甘さ 現場監督が溶断作業の開始を把握していませんでした。これでは安全管理になりません。
私たちが絶対にやるべきこと
この事故を教訓に、私たちの現場では以下のことを徹底します。
情報共有の徹底
発注者や元請けから危険性に関する情報をもらったら、必ず現場の全員で共有します。
「聞いていない」「知らなかった」では済まされません。
分からないことがあれば、遠慮なく私に聞いてください。恥ずかしがることはありません。命に関わることです。
危険予知の習慣化
作業前には必ず危険予知を行います。
「もしかしたら危険な物質が残っているかもしれない」
「見えない場所に何かあるかもしれない」
この「かもしれない」の気持ちを大切にしてください。「大丈夫だろう」は禁物です。
作業指示の明確化
私は皆さんの作業状況を常に把握します。
溶断作業など危険を伴う作業は、必ず私の指示を受けてから開始してください。
勝手な判断は絶対にダメです。
最後に
現場で働く私たちにとって、安全は何よりも大切です。
どんなに工期が迫っていても、どんなにプレッシャーがあっても、安全を軽視することはできません。
皆さんには家族が待っています。大切な人たちが待っています。
「今日も無事に帰る」これが私たちの最大の目標です。
何か気になることがあれば、どんな小さなことでも私に相談してください。
それでは今日も一日、安全第一で作業を進めましょう。
ご安全に!
引用・参考文献
○ 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」労働災害事例:リチウムイオン二次電池部材製造設備をプラズマ溶断で解体中、設備内に滞留したメチルエチルケトンが溶接火花に引火爆発