業務内容:公正な外国人雇用の支援ってなにするの?

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はじめに

近年、外国人技能実習制度は、民間ベースの国際貢献を目的として運用されてきました。しかし、比較的容易に就労ビザが取得できることが影響し、日本の労働力不足を補う手段として利用されるようになり、劣悪な労働条件や人権侵害といった問題が継続的に発生していました。

こうした課題を解決するために、外国人技能実習制度を発展的に解消し、新たに「育成就労制度」が導入される予定です。この制度では、人材育成のみならず、労働力不足の解消も目的とされ、公正な外国人雇用を実現することが期待されています。

過去の技能実習制度においては、違法な長時間労働や低賃金、不適切な労働環境の問題が指摘されてきました。これを防ぐため、「外部役員」や「外部監査人」の配置がルール化されましたが、十分に機能しているとは言い難い状況でした。

新たに導入される育成就労制度では、これまでの問題点を克服し、公正な外国人雇用を実現することが求められます。特に「外部監査人」は、外国人雇用や労働法に関する専門知識を有し、中立的な立場から公正な判断を下す役割が期待されます。


1. 外国人技能実習制度と育成就労制度とは?

外部監査人の役割を理解するために、まず監査対象となる制度について簡単に説明します。

✅ 外国人技能実習制度

発展途上国の人材が日本の企業で技術や知識を学び、母国の発展に貢献することを目的とした制度です。技能実習生は最長5年間、日本で働くことができます。

✅ 育成就労制度(特定技能1号・2号)

2024年に成立した新制度で、技能実習制度を発展的に解消し、より公平で実践的な外国人労働の枠組みとして設計される予定です。特定技能1号への移行を目指し、最大3年間の育成就労期間を設けています。

このような制度の適正な運用を監督し、不正やトラブルを未然に防ぐのが「外部監査人」の役割です。


2. 外部監査人の具体的な業務内容

外部監査人は、監理団体がが外国人労働者を適正に運用しているかを第三者の視点から確認する役割です。主な業務は以下の通りです。

✅ 監理団体の監査

監理団体が適正に運営されているかを監査し、以下の項目を確認します。

  • 監理費(実習実施者から徴収した費用の適正な管理)
  • 業務運営(監理・指導・監理責任者の職務遂行状況)
  • 書類管理(管理簿、相談記録等の適正な記録)
  • 人権保護(ハラスメントや人権侵害の有無)

監理団体の各事業所について、3か月に1回以上の監査を行い、年に1回以上は現場監査に同行することが求められています。監査結果は報告書として作成し、監理団体に提出します。


3. 外部監査人の課題と重要性

✅ これまでの問題点

従来の技能実習制度では、外部監査人の制度に以下のような問題がありました。

  • 監査結果を監理団体に報告するだけで、是正措置を強制できない
  • 不正を適正化機関へ通報する制度がない
  • 専任要件はあるものの、公正な業務遂行がなされなかった場合のペナルティがない

これにより、監理団体に忖度した形の監査が行われ、実質的に監査機能が十分に発揮されていないケースが多く見られました。

✅ 外部監査人が適正に機能しない場合のリスク

もし外部監査人が公正に機能しなければ、以下のような問題が発生する可能性があります。

❌ 低賃金や長時間労働の常態化
❌ 劣悪な住環境による健康被害
❌ 監理団体の業務怠慢
❌ 技能実習制度の目的からの逸脱

こうした問題を未然に防ぐためには、外部監査人の独立性と厳格な監査体制の確立が不可欠です。


4. まとめ——外部監査人が果たすべき役割

「公正な外国人雇用の支援」とは、単に適正な雇用を確保するだけでなく、制度の透明性を向上させ、不正を防止することも含まれます。

👤 外部監査人に期待される主な役割
✔️ 受入企業や監理団体の適正運営チェック
✔️ 外国人労働者の権利保護
✔️ 問題がある場合の改善指導・報告

今後、日本での外国人雇用はさらに拡大すると予想されます。その中で、外部監査人の役割はますます重要になり、公平で持続可能な外国人雇用を実現するためには、適正な監査体制の確立が不可欠です。

「監理団体に忖度しない外部監査人」が必要

監理団体や企業に対して忖度せず、中立的な立場から公正に監査を行う外部監査人の存在が、外国人労働者の安心・安全な就労環境を守る鍵となります。新しい育成就労制度のもとで、適正な外国人雇用を実現するために、外部監査人の役割強化が急務です。
関係者から煙たがれルことになるので、実際には依頼はないと思いますが、「公正な外国人雇用の支援」 のためのお手伝いをしたいと考えています。