工場において、機械の清掃や整備を行う際に、スイッチを切らずに行うことによる労災事故が後を絶ちません。
厚生労働省が発表した「令和4年の労働災害発生状況」によると、製造業の死亡者数、死傷者数ともに機械等への「はさまれ・巻き込まれ」が最多で、全数に占める割合は死亡者数で 40.0%、死傷者数で 24.0%となっています。
どのような危険があるのか
スイッチを切らずに清掃や整備を行うと、どのような危険があるのか、具体的に見ていきましょう。
- 感電や火災の危険
機械は、電気や火を使用して動作している場合がほとんどです。スイッチを切らずに清掃や整備を行うと、感電や火災の危険があります。
- 機械の動きによる危険
機械は、動いている部品や刃物など、危険な部分があります。スイッチを切らずに清掃や整備を行うと、機械の動きによって、これらの危険な部分に接触して怪我をする可能性があります。
- 別の作業者による危険
スイッチを切らずに清掃や整備を行うと、作業中に別の作業者がスイッチを入れてしまうなど、思わぬから怪我をする可能性があります。
スイッチを切らずに清掃や整備を行うことは、非常に危険な行為です。必ず、スイッチを切ってから作業を行うようにしましょう。
スイッチを切る際の注意事項
スイッチを切る際には、以下の点に注意しましょう。
- 電源を完全に切る
ブレーカーやスイッチを切るだけでなく、できるだけ電源ケーブルを抜くなどして、完全に電源を切るようにしましょう。
- 機械の動きが完全に止まるまで待つ
機械の動きが完全に止まるまで、十分に待ちましょう。
- 再起動防止のための措置をする
作業中にスイッチがはいってしまうと大事故になります。スイッチを誤って入れることがないように、「鍵をかける」、「『作業中』の札を掛ける」、「監視員を配置する」など、不意に機械が動いたり、別の人がスイッチを入れたりしないよう、再起動防止措置を行いましょう。
また、機械の清掃や整備を行う際には、必ず作業手順書を確認して、安全に作業を行うようにしましょう。
機械の清掃や整備は、工場において重要な作業です。しかし、安全に作業を行うことが何よりも大切です。スイッチを切って作業を行うことを、徹底しましょう。