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危険回避を考える

マップ作成

 前回は『職場の危険場所の探し方』について紹介しました。

 今回は危険を回避するために、従業員が注意をしなければならないこと、守らなければならないことを検討するときの参考となる情報を説明します。

 労働災害が多かった時代は、工業的業種の企業には必ず安全衛生担当の専門家がいました。現在もそのノウハウが伝承されている企業は、危険を回避するために実施しなければならない事項はすぐに思いつきます。

 職場の安全衛生担当者が定年などでいなくなり、他の仕事と兼務で安全衛生担当するようになった企業も多くなっています。重大な労働災害の頻度が5年に一度以上となっている場合、どうしても労働災害に備える意識は希薄になってしまい、災害防止のノウハウは徐々に失われてしまうことになります。

 外部の安全衛生の専門家を招聘してアドバイスをもらうことで対応できますが、従業員の中で災害防止について検討するという作業も安全意識の工場のためには重要な取組みだと思います。

 そのようなときに役立つのが前回も紹介した厚生労働省ホームページにある『職場のあんぜんサイト』です。

労働災害事例集

 令和5年11月現在で2,560件もの死亡災害や重大災害などの事例について、発生状況、発生原因とその対策をイラスト付きで紹介しています。

検索方法

 業種、事故の型、起因物、キーワードで検索できます。さらに発生要因を物、人、管理で絞り込むこともできます。

検索結果例

 業種:建設業
 事故の型:墜落、転落
 起因物:仮設物、建築物、構築物等
 管理:安全措置の不履行

 以上で検索した例を表示します。

まとめ

  • 会社に安全衛生の専門家がいない場合は外部の専門家に依頼する
  • 専門家がいなくても厚生労働省の災害事例集のデータは役に立つ
  • 従業員全員で危険回避を考えるヒントに災害事例集の原因と対策を活用する

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